ヒガンバナ
解説
高さ30cm程度。秋に赤い花を咲かせる。葉は晩秋に伸び始め、冬を越して春には枯れる。花の時期に葉はない。秋を象徴するなじみの深い植物だが、古い時代、中国から救荒作物(飢饉など食料が不足したときにそれをしのぐための植物)として渡来したといわれる。種子はつけず、地下の鱗茎(りんけい)で増える。路傍や畔、土手などに群生する。
名前の由来
秋の彼岸の頃に咲くため。別名のマンジュシャゲは梵語(古代インドの言葉)で、天上に咲く赤い花を意味する。
注目ポイント
秋に咲く赤い花。葉と花が別々に出る生態も面白い。
利用
鱗茎(りんけい)にはアルカノイドを含み、有毒だが、さらして食用とした。この有毒の性質を利用して、土葬だった時代には、墓地が動物に荒らされないように、墓地周辺によく植えられたと言われている。
花や実の時期
花期:9月中旬~10月上旬
自然教育園で行っている管理
冬には林縁の環境を維持するため、生育する場所の草刈りを行っている。春から秋にかけては、花を見やすくしたり、競争相手を除く目的で周辺の草刈りを行っている。